農業予算の増額 日米協議「毅然と対応を」 農相に要請 JAグループトップ2025年5月16日
JA全中の山野徹会長らJAグループ全国機関の代表者は5月16日午前、東京・霞が関の農水省を訪れ江藤拓農相に農業予算の抜本的な増額などを要請した。
江藤農相と山野会長(中央)。写真左から北林農林中金理事長、青江JA共済連会長、折原JA全農会長。
右から藤間全中常務、金井農政連副会長。
山野会長は「わが国の食料安全保障を将来にわたって確保していくためには、改正基本法と基本計画の実効性を確保するための万全な施策を講じるとともに、初動5年間の構造転換を中心に取り組みを強力に推進する予算総額の増額を実現することが不可欠。特段の配慮を」などと要請した。
また、日米協議について現場で不安が広がっているとして「日米貿易協定を超える譲歩は一切行わないこと」も要請した。
江藤農相は「5年間が勝負」だとして農業の構造改革や老朽化した共同利用施設への対応には「自助努力で構造改革しろといっても無理。当然、しかるべき予算が必要だ」と述べ、財務省とも折衝しているとして「数字的にもしっかりしたものを出さなければならない」との考えを示した。
また、日米貿易協定での農畜産物の協定内容は当時、担当大臣だった江藤氏は「乾いた雑巾を絞りに絞って出したのが前回のライン。これ以上のものはないと思っている」と述べ、「ましてや米はフルに作れば1000万t作れるだけの農地はある。自給できるものを海外に依存することは間違いだろうと思っている」と米の輸入拡大には応じない姿勢を示し、「守るべきものはしっかり守っていく」と話した。
JAグループの政策提案ではピーク時の6割まで減っている農業予算総額の「抜本的な拡大」や、初動5年間の構造転換集中対策期間の予算は既存予算とは「別枠」で確保することを求めている。また、共同利用施設の整備のための予算、水田農業の見直しなど品目別対策の充実も求めている。
江藤農相は「JAグループと政策のすり合わせをしながら、まずは予算を確保し、メニューについても対応を深めていきたい」と述べた。
重要な記事
最新の記事
-
飼料用米の支援 見直しを 財政制度等審議会が建議2025年12月3日 -
緑茶の輸出額 前年比2.3倍 農林水産物・食品の10月輸出実績2025年12月3日 -
JA貯金残高 108兆731億円 10月末 農林中金2025年12月3日 -
米の安定供給どう支える? 直接支払めぐり論戦 共助の「基金」提案も2025年12月3日 -
平和的国防産業の寿命【小松泰信・地方の眼力】2025年12月3日 -
【農と杜の独り言】第6回 野菜・あなたのお生まれは? 食の歴史知る機会に 千葉大学客員教授・賀来宏和氏2025年12月3日 -
童門氏の「恕」 混迷時こそ必要 "協同のリレー" JCA客員研究員・伊藤澄一氏2025年12月3日 -
【異業種から見た農業・地域の課題】担い手が将来展望を描けること 金融×人材×資源で強靭な地域に 一消費者の視点から 元大蔵省・藤塚明氏に聞く2025年12月3日 -
ご当地牛乳「リソルホテルズ」でウェルカムドリンクとして提供 JA全農2025年12月3日 -
毎年大人気!希少な岐阜の「堂上蜂屋柿」を販売開始 JAタウン2025年12月3日 -
稲作生産者の生産現場に密着 生産者ドキュメンタリー動画を公開 JA全農2025年12月3日 -
JAタウン「ホクレン」北海道醸造の日本酒10商品「送料負担なし」で販売中2025年12月3日 -
冬休みの牛乳消費拡大を応援「メイトー×ニッポンエール 冬のおいしいミルクコーヒー」発売 JA全農2025年12月3日 -
「佐賀県産うれしの茶フェア」5日から全農直営19店舗で開催 JA全農2025年12月3日 -
病院経営の改善に求められる課題は? 「医療の質と生産性向上」セミナー 日本文化厚生連2025年12月3日 -
安全性検査クリアの農業機械 1機種7型式を公表 農研機構2025年12月3日 -
【人事異動】日本製紙(2026年1月1日付)2025年12月3日 -
鶴岡共乾施設利用組合第1回総会開く JA鶴岡2025年12月3日 -
【役員人事】井関農機(12月1日付、12月31日付、1月1日付)2025年12月3日 -
鳥インフル 米国からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年12月3日


































