【特殊報】フタテンミドリヒメヨコバイ 県内で初めて発生を確認 宮崎県2023年10月19日
宮崎県病害虫防除・肥料検査センターは、オクラにフタテンミドリヒメヨコバイの発生を県内で初めて確認。これを受けて、10月18日に令和5年度病害虫発生予察特殊報第1号を発令した。
宮崎県病害虫防除・肥料検査センターによると8月下旬、県南部のオクラほ場において、葉の黄化・萎縮症状を確認(図1)。被害葉上で、翅の中央後方に目立つ黒点を有するヨコバイ類の寄生を確認した(図2)。ほ場から虫体を採取後、農林水産省門司植物防疫所に同定を依頼した結果、宮崎県では未確認のフタテンミドリヒメヨコバイであることが判明した。
国内では、沖縄県のオクラで発生が確認されているほか、2005年に東京都小笠原諸島のナス・オクラ・ハイビスカス、2020年に熊本県のオクラ、2021年に高知県のナス、2022年に徳島県のオクラでの発生が確認されている。
成虫の体長は、2.7ミリ前後。体色は黄~黄緑色で、背方から見ると頭頂部と翅の中央後方に目立つ黒点を有する。(図3、4)。幼虫の体色は黄緑色で、3~5齢幼虫では胸部背面に4個の暗色斑を生じる(図5)。
雌成虫は黄白色の卵を葉脈に一度に15卵ほど産卵。卵は孵化直前には灰色がかった黄色になる。卵は4~11日で孵化し、幼虫期間は7~21日、成虫の寿命は35~50日。
幼虫・成虫とも新葉や茎を吸汁する。同種に吸汁された葉は黄化や萎縮症状を呈し、生育が抑制される。寄主植物は、アオイ科(オクラ、ハイビスカス、ワタ他)、ナス科(ジャガイモ、ナス他)、マメ科(ササゲ、ダイズ他)など。国内では、オクラ、ナス、ハイビスカスでの被害の報告がある。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇被害葉の早期発見に努める。オクラでフタテンミドリヒメヨコバイを発見した場合は、速やかに下記登録農薬で防除を行う(表1)。なお、農薬の使用にあたっては、最新の情報を確認し、使用
基準を遵守する。
〇同種に寄生された作物や残渣を放置すると、近隣のオクラ等の寄主植物に同種が移動し、繁殖する可能性があるため、栽培終了後は、作物や残渣を適正かつ迅速に処分する。
重要な記事
最新の記事
-
(394)Climate stripes(気候ストライプ)【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年7月26日
-
地域医療の実態 診療報酬に反映を JA全厚連が決議2024年7月26日
-
取扱高 過去最高の930億円 日本文化厚生連決算2024年7月26日
-
【人事異動】JA全厚生連 新理事長に歸山好尚氏(7月25日)2024年7月26日
-
【警報】果樹全般に果樹カメムシ類 県下全域で最大限の警戒を 鳥取県2024年7月26日
-
【注意報】イネに斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 山形県2024年7月26日
-
今が旬の「夏酒」日本の酒情報館で提案 日本酒造組合中央会2024年7月26日
-
ヤンマーマルシェ、タキイ種苗と食育企画「とりたて野菜の料理教室」開催 カゴメ2024年7月26日
-
「ごろん丸ごと国産みかんヨーグルト」再登場 全国のローソンで発売 北海道乳業2024年7月26日
-
物価高騰が実質消費を抑制 外食産業市場動向調査6月度2024年7月26日
-
農機具王「サマーセール」開催 8月1日から リンク2024年7月26日
-
能登工場で育った「奇跡のぶなしめじ」商品化 25日から数量限定で受注開始 ミスズライフ2024年7月26日
-
東京・茅場町の屋上菜園で「ハーブの日」を楽しむイベント開催 エスビー食品2024年7月26日
-
鳥インフル 米国オハイオ州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2024年7月26日
-
大玉すいか販売大幅減 小玉「ピノ・ガール」は前年比146.8% 農業総研2024年7月26日
-
千葉県市原市 特産の梨 担い手確保・育成へ 全国から研修生募集2024年7月26日
-
水産・農畜産振興 自治体との共創事例紹介でウェビナー開催 フーディソン2024年7月26日
-
新規除草剤「ラピディシル」アルゼンチンで農薬登録を取得 住友化学2024年7月26日
-
自由研究に「物流・ITおしごと体験」8月は14回開催 パルシステム連合会2024年7月26日
-
高槻市特産「服部越瓜」の漬け込み作業が最盛期2024年7月26日