【注意報】オオタバコガ府内全域で多発のおそれ 大阪府2025年5月16日
大阪府環境農林水産部は、なす科果菜類、うり科果菜類、あぶらな科野菜、花き類などにオオタバコガが府内全域で多発のおそれがあるとして、5月15日に令和7年度病害虫発生予察注意報第1号を発表した。
大阪府環境農林水産部によると、今年度の5月上旬におけるオオタバコガのフェロモントラップ調査の誘殺頭数が、複数の地点で平年値を大きく上回った。大阪管区気象台が4月22日に発表した近畿地方3か月予報では、5~7月の気温は平年より高いと予想されている。
オオタバコガの卵(提供:大阪府)
オオタバコガの卵の長さは0.4mm、色は淡黄色。新葉の先端や花蕾に1卵ずつ産みつけられ、ヨトウムシ類のように卵塊をつくらない。幼虫は新芽やつぼみ、果実等に穴をあけて食入するのが特徴。老齢幼虫の体長は35~40mm、体色は淡緑色から茶褐色まで変異が大きい。幼虫は5~6齢を経て蛹となる。
オオタバコガによる食入痕(提供:大阪府)
成虫の体長は約15~20mm、開長約35~40mm、体色は灰黄褐色。1雌当たりの総産卵数は1000~2000個で、年4~5回発生。幼虫は広食性で、多くの野菜類、花き類等を加害する。大阪府内での作物への被害は、6~10月まで続く。特に8~9月の被害が最も多い。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
○施設への侵入防止
(1)ハウス開口部に寒冷しゃや目合い5mm以下の防虫ネットを張り、成虫の侵入を防ぐ。
○薬剤による防除
(1)オオタバコガの幼虫が果実内部やつぼみに食入すると、薬剤が届きにくいため、被害を確認したら直ちに防除する。さらに、老齢幼虫に対しても薬剤の効果が十分に得られないため、若齢幼虫のうちに防除を実施する。
(2)薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連用を避ける。なお、薬剤散布に当たっては、収穫前日数や使用回数に十分注意する。
○その他の防除
(1)被害残さや摘除した茎葉・果実は、卵や若齢幼虫が付着していることがあるため、ほ場外に持ち
出し処分する。また、ほ場の見回りをこまめに行い、新しい食害痕やフンに注意し、その周辺を中心に幼虫を探し、捕殺に努める。
(2)フェロモンディスペンサー(コナガコン-プラスなど)の設置により、成虫の交尾を阻害し、産卵数を減少させることができる。
(3)黄色蛍光灯を終夜点灯し、成虫の行動を抑制する。なお、作物によっては、開花抑制・開花遅延をおこす場合があるので注意が必要。
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