埼玉県農業大学校生がスマート農業研修 シンジェンタジャパン2022年11月8日
シンジェンタジャパン株式会社は11月2日、埼玉県の春日部みどりのパークで、農業知見普及啓発活動として埼玉県農業大学校の学生を対象に最先端のスマート農業手法を学べる「スマート農業&デジタル・マーケティングプログラム」を行った。
自動操作デモ飛行中のDJI社製ドローン AgrasT-10
「スマート農業&デジタル・マーケティングプログラム」は、埼玉県農業大学校の野菜学科・露地栽培専攻9名、水田複合学科・水田複合専攻6名の計15名の学生を対象として開催された。会場となった「春日部みどりのパーク」は廃校になった旧富多小学校を活用し、次世代農業やロボティクスの研究を行っており、民間企業4社が入居し教室、校庭、体育館、プールなどの施設を活用し様々な研究活動が行われている。
デジタルマーケティングについて実際の事例を学びながらSNSなどのデジタルプラットフォームの使い方を学んだ後、同施設内の旧教室を活用した、LEDライトを使った植物の育成促進、完全室内で養殖が可能なエビの養殖場、校庭に移りスマホ一つで管理可能な小型環境循環型ハウス実験場を見学した。
ドローン操縦体験の様子
ドローン実習では、DJI社製の農業ドローンを使用し、セキド社が自動操作のデモ実演を行った。測位システムを使用し、農薬の流量や速度はコンピュータ制御が可能。また圃場の外周情報も測位システムを使用することによりコントローラーを持って歩くだけで設定することができ、従来に比べ技術等がなくても効率的な防除が期待できる。日本無人航空機免許センターによる小型ドローンを使用した操縦体験も行われ、学生は初めてのドローン操作をサポートがあったとはいえ苦も無く操縦しており、「ドローンは触らせていただく機会が少ないので操作させていただけて面白かったです。」などの好意的な反応があった。
トラクタ操縦体験の様子
トラクタ実習では、JPP社からFJD自動操縦システムを搭載した農機の紹介がされた。同システムは約100万円程度の金額で取り付けでき、従来のトラクターを自動化することができる。ブレーキやクラッチは手動になるが、測位システムを使用しコンピューターで設定したところを誤差2.5cm以内で走行が可能。また走行した場所を記録することもでき、同じ場所を走行する失敗もなくなり効率のいい作業が期待できる。実際に運転を体験した学生からは「トラクターの自動運転にとても興味が出た。」といったこちらも好意的な反応があった。
同プログラムは「みどりの食料システム」のイノベーション等による持続的生産体制の構築の取り組みでもある、最先端のスマート農業を次世代の農業を担う学生が学べる貴重な機会となった。
体験会に集まった埼玉県農業大学校の学生
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