【TPP】自民党議連、基本方針の提示求む2013年6月25日
自民党の議連、「TPP交渉における国益を守り抜く会」は6月24日に総会を開き、政府に対して、TPP交渉に臨むにあたり「国益を守り抜くとの基本方針を早急に示すこと」などとする決議を採択した。
日本は7月のマレーシア会合の終盤にTPP交渉に参加する見通しとなっているが、同議連の決議では「3月15日の安倍総理によるTPP交渉参加表明の記者会見以降、わが国政府の情報開示や意見聴取は十分とは言い難く、政府がどういう方針に基づき、どのように交渉に臨むか、まったく不明」だと指摘した。
また、米国との事前協議では自動車分野などの大幅譲歩で、「わが国が攻める『手札』の多くを事前に失い、極めて厳しい交渉を強いられるおそれがある」としたほか、安倍内閣の成長戦略のなかで、医療、農業、雇用などの分野で規制緩和の議論が行われていることに、「この方向でわが国の経済・社会を律するのではないか、TPPについても妥協を重ねるのではないかと、懸念を抱くに至っている」と強調した。
そのうえで、
(1)交渉に臨むにあたり[1]農林水産品における関税[2]自動車等の工業製品の数値目標等[3]国民皆保険、公的薬価制度[4]食の安全安心の基準[5]ISD条項[6]政府調達・金融サービス業、に関して国益を守り抜くとの基本方針を早急に示すこと
(2)収集した情報について国会、国民に迅速かつ丁寧に開示するとともに、国民、関係団体からの意見聴取を十分に行うこと
(3)国益の確保ができないと判断した場合は、交渉からの脱退も辞さないこと
を求めた。
森山裕会長は「本当に国益が守れないとなったら、脱退も辞さない、と腹を固めるべきだ」と強調した。事務局長の山田俊男参議院議員は「安倍総理の記者会見はあったが、政府として交渉方針は示されていない。早急に示すべき」と指摘した。
(関連記事)
・GDP1兆3000億円減 鈴木教授のTPP影響試算(2013.06.19)
・銀座でTPPの危険性訴え JA東京中央会など(2013.06.17)
・【TPP】農業・食品の除外こそ国益 鈴木教授(2013.05.24)
・【TPP】全産業で10.5兆円減 大学教員の会試算(2013.05.24)
・【TPPで農業はどうなる?】TPPと北海道農業と日本の食料のゆくえ(2013.03.29)
重要な記事
最新の記事
-
第21回イタリア外国人記者協会グルメグループ(Gruppo del Gusto)賞授賞式【イタリア通信】2025年7月19日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】「政見放送の中に溢れる排外主義の空恐ろしさ」2025年7月18日
-
【特殊報】クビアカツヤカミキリ 県内で初めて確認 滋賀県2025年7月18日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2025年7月18日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 兵庫県2025年7月18日
-
『令和の米騒動』とその狙い 一般財団法人食料安全保障推進財団専務理事 久保田治己氏2025年7月18日
-
主食用10万ha増 過去5年で最大に 飼料用米は半減 水田作付意向6月末2025年7月18日
-
全農 備蓄米の出荷済数量84% 7月17日現在2025年7月18日
-
令和6年度JA共済優績LA 総合優績・特別・通算の表彰対象者 JA共済連2025年7月18日
-
「農山漁村」インパクト創出ソリューション選定 マッチング希望の自治体を募集 農水省2025年7月18日
-
(444)農業機械の「スマホ化」が引き起こす懸念【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年7月18日
-
【サステナ防除のすすめ2025】水稲害虫の防ぎ方「育苗箱処理と兼ねて」2025年7月18日
-
最新農機と実演を一堂に 農機展「パワフルアグリフェア」開催 JAグループ栃木2025年7月18日
-
倉敷アイビースクエアとコラボ ビアガーデンで県産夏野菜と桃太郎トマトのフェア JA全農おかやま2025年7月18日
-
「田んぼのがっこう」2025年度おむすびレンジャー茨城町会場を開催 いばらきコープとJA全農いばらき2025年7月18日
-
全国和牛能力共進会で内閣総理大臣賞を目指す 大分県推進協議会が総会 JA全農おおいた2025年7月18日
-
新潟市内の小学校と保育園でスイカの食育出前授業 JA新潟かがやきなど2025年7月18日
-
令和7年度「愛情福島」夏秋青果物販売対策会議を開催 JA全農福島2025年7月18日
-
「国産ももフェア」全農直営飲食店舗で18日から開催 JA全農2025年7月18日
-
果樹営農指導担当者情報交換会を開催 三重県園芸振興協会2025年7月18日