JAグループ支援隊 広島・愛媛に派遣-7月豪雨2018年9月19日
JA全中は7月豪雨被害に対するJAグループ支援隊の取り組み状況を9月6日現在でとりまとめている。今回の被害では広島県と愛媛県に派遣している。
JAグループ支援隊とは全国のJA・連合会・中央会役職員から構成された災害復旧支援を行うボランティア。被災した農家やJAの施設等の復旧作業を行う。
大規模な災害が発生した際に被災県の要請を受けて派遣を決め、参加者を全国から募る。また、この取り組みの県内版として被災していないJA・県連から被災JAへ職員を派遣する県支援隊もあり、西日本豪雨被害では岡山県、広島県、愛媛県が県支援隊を実施している。
JAグループ支援隊は現在、JA広島中央会、JA愛媛中央会の要請を受けて両県内のJA等に支援隊を派遣している。
広島県ではJA広島中央の中部ライスセンター、JA安芸管内の坂町ボランティアセンターに延べ50人日(人日=派遣人数×作業に従事した日数)の派遣を行った。中部ライスセンターでは施設に流れ込んだ土砂・がれきの撤去を行った。坂町ではボランティアセンターを通じて住宅に流れ込んだ土砂・がれきの撤去を行った。9月中旬以降も現地の要請にもとづき支援隊を派遣する予定となっている。
愛媛県では宇和島市内(JAえひめ南管内)と大洲市(JA愛媛たいき管内)の柑橘農家に延べ135人日の派遣を実施し、園地に流れ込んだ土砂・がれきの撤去や、ミカンの適果作業などを行っている。
引き続き被害の大きな7JA(JAおちいまばり、JA松山市、JAえひめ中央、JA愛媛たいき、JAにしうわ、JAえひめ南)を中心に約250人日の派遣を行う予定だ。
愛媛県内の支援先は柑橘の園地が多く、しかも傾斜地にあり作業にも一定の経験が求められることから、柑橘産地である熊本県から派遣された職員が多く支援にあたっているという。
JAグループ支援隊は東日本大震災で延べ約1万1000人日、熊本地震で延べ約5000人日を派遣した。そのほか豪雪被害でも支援隊が現地に駆けつけている。
◆豪雨被害 2900億円
農林水産省が9月13日現在で集計した7月豪雨による農林水産関係の被害額は合計で2915億円となっている。
このうち農作物等の被害は2万haで95億円、家畜4万6000頭羽で1億9000万円、農業用ハウス1万件で51億円、農地の破損が2万7000か所あり550億円に達するなど、農業被害は1588億円となっている。そのほか林野関係で1300億円、水産関係で19億円となっている。
(関連記事)
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