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【農業協同組合研究会 報告】基本法見直しJAグループの見解 全中農政部 加藤次長2023年4月25日

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農業協同組合研究会は4月22日東京都内で2023年度研究大会「JA・農業者は食料安保確立をめざす基本法見直しにどう向き合うべきか」を開き、JA、生産者と研究者が問題提起、どう基本法を見直すべきかを議論した。オンラインを含めて80名が参加した。4つの報告のうちJA全中農政部次長の加藤純氏による「基本法見直しに対するJAグループの見解」を紹介する。

JA全中農政部次長 加藤純氏JA全中農政部次長 加藤純氏

JAグループの意思反映を行うために昨年11月から今年1月にかけて「基本法の見直しに関する基本的考え方」について組織討議を実施した。全47都道府県から意見が提出され、2月の全中理事会で「基本的考え方」を決めた。その後、具体的な基本法見直しの内容や関連施策等にかかる「政策提案」を組織討議したうえで5月の全中理事会で決定する。

基本的考え方のポイントは6つある。

1つ目は、わが国における食料安全保障の定義を明らかにして、「平時」を含む「食料安全保障の強化」を基本法の目的として明確に位置づけることが必要だ。また、改めて国内生産の増大を中心に取り組むことを基本法で強調し、小麦、大豆、飼料作物など輸入依存度が高い農産物の増産と国産への切り換えを基本法に明記すること、さらに米など備蓄を強化することが必要だ。加工業務用野菜でも約3割が輸入、これを国産に切り替えることも大切だ。
また、生産資材の確保と安定供給のために国内資源の有効活用、流通の円滑化、調達の多様化、備蓄などの措置を講じることも必要だ。

2つ目は食料安全保障の強化の観点からフードバンクや子ども食堂への支援など新たな食料支援策を創設すること。また、学校給食や公共調達の国産化など、国と地方自治体が一体となった国産農畜産物の消費促進など施策を講じることが必要だ。全中は和食給食応援団に取り組んでいる。

3つ目は「適正な価格形成」。生産資材価格は上がっているが、農産物価格は上がっていない。現行基本法では「合理的な価格」とされているが、これを持続可能な農業の実現に向け「農業の再生産に配慮した適正な価格」とすることが必要だ。価格転嫁をどう実現するか、フランスのエガリム法など海外の取り組みなども参考に施策を講じるよう基本法に記載することを求めていく。
また、生産・流通コスト等をふまえた適正な価格での仕入れ、フードバリューチェーンの構築、環境負荷軽減の取り組み強化など、食料安全保障の観点から事業者の責務を明記することも必要だ。

4つ目は「中小・家族経営」などの多様な経営体を基本法に位置づけ、これを育成、確保していくと明記することだ。基幹的農業従事者は1998年の241万人から2022年に135万人へと118万人 49%減少し、60歳以上が8割を占める。新規就農者や雇用就業者などの育成、研修、事業承継、農作業受託組織など農業サービス事業体の育成・促進についての記載も必要だ。
農地については、持続性を持った最大限の活用という趣旨を基本法に盛り込み、不適切な取得や利用の排除、優良農地の転用規制など、地域と調和した農地の適正利用の強化が必要だ。

5つ目はみどり戦略への対応だが、農業者だけでなく事業者、消費者それぞれの環境負荷軽減に向けた取り組みを促進することなどを求めていく。環境負荷軽減は国際的な動向であり、研究・技術開発の促進、国内資源・未利用資源の最大限の活用に向けた措置を講じることが必要だ。
環境負荷軽減の取り組みで課題は単収が減ること。関係者がいかに連携するかも大切となる。

6つ目は、日本型直接支払いの基本法への位置づけ。地域・環境保全の強化に向けた施策の拡充、関係人口の増大、鳥獣害被害対策、農福連携の推進を基本法に明記することが必要だ。
また、都市農業の役割の明記、JAなど農業団体が食料・農業・農村振興に果たしている役割を明記するとともに、地方公共団体や関係団体との連携強化やその役割発揮に必要な施策を講じることも明記する必要がある。JAグループは「国消国産」運動で国民が国産品を買うように行動変容に向けた取り組みにも力を入れていく。

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【農業協同組合研究会】JA・農業者は基本法見直しにどう向き合うべきか 23年度研究大会

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